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【日本の伝統工芸 Vol.2】伝統と革新大分の竹工芸は進化し続ける

【日本の伝統工芸 Vol.2】
伝統と革新
大分の竹工芸は進化し続ける

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2017/4/28 UPDATE



温泉が竹工芸を日本中に広めた



別府は、日本有数の温泉地として有名だ。街中のいたるところで、温泉の湯気がもうもうと上がって活気に満ちている。今では有名な大分の竹工芸は、実は温泉のおかげで日本中に広まったのだそうである。昔から湯治客は長期滞在者が多く、自炊をするのが当たり前。その際に簡単で別府らしい調理法が「地獄蒸し」だった。つまり、温泉の地熱を利用して、魚介、肉、野菜などを蒸すのである。その際に食材を入れる蒸し器は、竹で編んだザルが主。手軽かつ、蒸すばかりでなく、材料を洗ったあとの水切りにも便利な竹ザルは人気商品になり、湯治で別府を訪ねた遠来の人たちが持ち帰り、全国にその名を広めた。温暖な気候のため、材料となる竹はもちろんたくさん採れる。
そのため、竹を伐採して干し、加工する工場や、確かな手仕事で竹を編む職人さんたちが工房を持つ、竹製品の一大生産地となったのであった。



  • 竹は生命力と繁殖力から、日本では九州地方を中心に多数育つ

    ▲竹は生命力と繁殖力から、日本では九州地方を中心に多数育つ。が、手入れをしないと使える竹は1割くらいしか育たないそうだ。



大分の竹製品を守り拡大する山下工芸



大分の竹製品を一手に扱う「山下工芸」へ伺った。ここのトップ、山下社長は現在の問題点と先を見据え、自然で自然を支えるしくみをコンセプトに会社を拡大発展させている。一つは間伐材、放置竹林をそのままにせず、生かすグリーンプロジェクト。「竹はあっという間に成長し、放置された竹林は森林を侵食してしまう。そのわりに日本各地で増えている竹林は未活用です。それらの竹の商品開発をして、資源の有効活用、里山や森林保全などの環境を守りたいと思います」。その尽力の結果、放置竹林の竹を使った竹製箸「自然で自然を支える箸プロジェクト」はエコマークアワード2015「銅賞」を受賞した。山下社長の構築したソーシャルビジネスは、福祉施設支援活動として、障害者が働く機会も生み出し、人的資源をも生かす包括的なものだ。現在は、中国にも工場を持ち、山葡萄のバッグなど、日本では材料の入手も、編み手も減ってしまった商品の生産を海外に広げた。環境保全を考えながら、竹製品を守り発展させる。「伝統文化の産地は新しいことをやっていかないと生き残れないんです」。常に前向き。山下氏の熱い思いは、別府の地熱のようにじわじわと広がっている。



  • 大分の竹製品を守り拡大する山下工芸
  • 大分の竹製品を守り拡大する山下工芸
  • ▲山下工芸は、作家、職人、工場生産の商品まで手広く扱う竹製品の商社である。ショールームにはバリエーション豊かなサンプルが並ぶ。「間伐材・放置竹林グリーンプロジェクト」はエコマークアワード2015「銅賞」を獲得した。写真の竹製箸5膳は、エコマーク認定商品。



竹を守り、生かす



竹を伐採し、干して原材料を作り、加工も行っている工場へ行き、竹製品の製作工程を見せていただく。屋外では、伐採した真竹を、一定の長さに切ってずらりと天日干ししていた。竹は10~12月に切るそうだが、これはこの時期が一番竹の栄養分が少なくて油分がないから。竹は切り出して3日以内に煮沸(しゃふつ)して干す。天日干しするのは、竹を油抜きして白くするためだそうだ。1ヶ月半くらい雨ざらしにしないと、理想的な仕上がりにならないそうである。この後、乾いた布で1本ずつ拭きあげる。「結局、山に生えている竹の一割しか使えないんです」。この後、竹製品が仕上がるまでに、さらに多くの工程がある。感覚的な要素が強いため、最後は経験と手仕事に頼らないとうまくいかない。箸ならたとえば、食べやすくて持ちやすい箸にはならないのだという。この一連の細やかなプロセスを経てようやく私たちが使う箸ができる。こちらでは、あとで「弁当箸箱セット」としてご紹介する、竹の箸入れと箸を作っている。竹林を再生循環させるための伐採から始まる、大変な作業を経てできた箸は、マイ箸としてずっと大切に使い続けたいものだ。



  • 竹を守り、生かす
  • 竹を守り、生かす
  • ▲伐採した竹を天日干しして、油抜きし白くする。その後、1本ずつ布で拭きあげ、面取り、研磨するなどの工程を経て、製品化される。



竹を編む人



松田浩樹氏は、竹工芸の職人さんである。匠の人である。工房にお邪魔したとき、そこには厳かな空気感が漂っていた。ご本人はいたって温厚であるが、真摯に竹に向き合う姿勢がきっとそう思わせるのだ。松田氏は、編む竹の皮はぎから自ら行う。つまり材料から自分で作り上げていく。ひとつひとつ小刀で均一に削がれた竹ヒゴを何百本と揃える。それだけでも大変な仕事である。
その後、亀甲(きっこう)、籠目(かごめ)、麻の葉など仕上がりの柄に合わせて、編んでいく。ちゃんと型紙のようなものを自作して、それに沿うように編みあげる。「型紙なしで編んでいく人もいますが、自分はこっちのほうが楽に編めるので」。力の入れ加減、編み方のスムーズな動きは見惚れるほど美しい。そして、仕上がった竹のかごや皿は、もちろん端正で美しい。まさに機能美を兼ね備えた世界に誇る竹製品だ。アメリカから、北欧から、製作の依頼も来るという。最近は、次世代にもその技術を教えている。「教えることで教わることが多いんです」。謙虚な匠が「小さめの竹かごを3つほど編むので一日が終わる」という至高の手仕事を身近に置いて愛用してほしい。



  • 竹を編む松田氏

    ▲松田氏は、最初の竹の皮はぎも自ら行う。その後編むという一連の作業を一人でこなす。的確なテクニックで編まれた竹製品はほれぼれするほど美しい。



日用の美


【山葡萄バッグ 網代編み】

使い込むほどにツヤが出て、あめ色に経年変化する。長いこと飽きずに使えるベーシックな形がいい。中は柿渋染めの布張り。開け口のところにかぶせる布もついていて中身が見えない配慮もあって、何より使いやすい。



  • 山葡萄バッグ 網代網
  • 山葡萄バッグ 網代網
  • ▲山ぶどうのバッグは、使い込むほどにつやが出る一生もの。使いやすいサイズ感と仕様で、一度使ったら手放せない魅力に満ちている。



【炭化竹二段重(7寸)】

なめらかな炭化竹で作られたお重。仕切りも2個ついている。清潔感があり、デイリーにも使いやすい。松花堂などのお弁当はもちろん、パーティーのときにも器代わりに使うと映えるお重。一段に蒸し鶏、えび、サーモン、かになどの具材、もう一段には生野菜、ハーブなどをふんわりと盛り、生春巻きを。深さもあって容量充分なので、鍋料理の時に具材を盛り込むのも目先が変わって喜ばれそう。



  • 炭化竹二段重(7寸)

    ▲おせちを盛り込むのにちょうどよいサイズ(16×16cm)だが、ほかの料理を盛ってもよい。中の仕切りは取り外せるのでパーティーなどの盛り皿代わりに使いたい。



【炭化竹二段重(5寸)】

炭化竹の小ぶりなお重。仕切りも2個ついていて、使い勝手がよい。小ぶりなサイズなので、お茶の時間のお菓子も似合う。和菓子ばかりでなく、プチフールやチョコレートなどを盛ってアフタヌーンティーのセットを作るのもおすすめ。アクセサリーなどの小物入れにも。



  • 炭化竹二段重(5寸)

    ▲小ぶりのお重は和菓子、洋菓子を入れて、ティータイムに。その他、小物入れとして使っても汚れにくく実用的。



【ECO弁当箱セット】

竹製の二段弁当。それぞれプラスチックの内蓋がついていて機能性も考慮されている。お弁当の中にぴったり収納できる竹製の箸つき。細身のシェイプながら容量がたっぷりあって、弁当男子にも喜ばれそう。弁当箱としてだけではなく、オードブルやお寿司などを盛るとしゃれたもてなしに。



  • ECO弁当箱セット

    ▲細長い竹製弁当箱。サイズがぴったり合う箸と、汁もれがしにくい内ぶたつきで使い勝手も上々。



【弁当箸箱セット】

箸もケースも竹製。マグネットで開閉できる箸箱つきの箸。箸箱には溝がなく衛生的にも安心。機能的かつシンプルなデザインがよい。 ケースの色は本朱と黒の2種類。お弁当に添えたら上品な趣に。竹製で使いやすさが身上の箸は一度使ったら手放せなくなること必至。マイ箸としていつもバッグに常備するファンも多い。



  • 弁当箸箱セット

    ▲マグネットで開閉する、シンプルなデザインの弁当箸箱セット。溝がないので清潔に使え、お弁当以外にも、外食時のマイ箸として使いたい。



【麻の葉盛り皿】

麻の葉に編んだ大分の伝統的な竹工芸品。別府の真竹を使った端正な仕事ぶりがうかがえる。丈夫なので長年愛用したいものだ。葉蘭をしいて、オードブルやお寿司、おにぎりなどを盛ってもいい。が、食べ物ばかりでなく、小花をグラスに挿して載せてインテリアにも。多様な使い方を楽しみたい。



  • 麻の葉盛り皿

    ▲竹職人、松田浩樹氏が製作した麻の葉盛り皿。完成度の高い作品なので、料理を盛ったり、花をアレンジするなど、いろいろに使いたい。



【問い合わせ】
※上記商品のお問い合わせは「山下工芸」まで
TEL:0977-66-4383(受付時間/平日9:00~18:00)



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